HAND & SOUL

HAND & SOUL「モノ」がたり 35 <ボタンの話>


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ジイジ、バアバのお気に入りの映画にトム・ハンクス、メグ・ライアン主演の「ユー・ガット・メール(YOU’VE GOT MAIL)」があります。

e0153357_1544073.jpgメールだけで気を通じ合っている男女が実はライバル同士の本屋さんで、一方は小さな老舗の絵本専門店オーナー、片方は大型書籍スーパーのやり手経営者という設定です。役者さんの演技、オシャレでユーモアに満ちた二人のやり取り、ニューヨーカーのウェイ・オブ・ライフが楽しめるラヴ・コメディですが、ジイジ、バアバがこの映画が好きなのには特別の理由があるのです

それは、映画の主舞台となる、昔ながらの雰囲気を残すアッパーウェストの街角の老舗本屋さんの佇まいが、70年代にジイジ、バアバがニューヨークを訪れたとき、同じような界隈ので見つけた老舗のボタン屋さんを思い出させるからなのです。

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その店はレキシントンAve.を上って、高級店が立ち並ぶエリアの辻を入ったところにありました。暗めの店内の奥に3人ほどの店員が、お客がきても大した関心も示さず静かに街の出来事など話し合ってる風でした。店内の壁は全てボタンの棚、中央のフロアーには、バアバには垂涎のアンティックなボタンがテーブルにところ狭しと並べてあります。

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一言二言質問をすると、丁寧な物腰の男性店員が出て来て、こちらのボタンへの興味がどのへんにあるかを測りながら、「アッ、こういうのが見たかった!」というボタンを適切に選んで取り出して見せてくれます。彼によれば一つ一つのボタンのカタチに、材質に、歴史があり、ストーリーがあり、世界があるのです。バアバはもう夢中で、あれを出して、これも見せてと1時間ほども居座って相当のボタンを買い込みました。多分そのときの旅行での最も高額の買い物でしたが、少しも高いとは感じませんでした。
ボタンが衣服のたんなる付属品以上のものであり、場合によっては主役にもなるし、アートにさえなり得ることを開眼させてくれた店だったからです。

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顧客を一瞬にしてボタンの虜にしてしまう店員の技にも感心しましたが、それは店員の豊富な知識やセールステクニックによるというより、真のプロフェッショナリズムというものが、自分が扱うモノへの愛情と誇りから生まれるのだということも教えてくれたように思いました。
このことは、いまHAND & SOULを営む身となって、「以て瞑すべし」です。

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by love-all-life | 2010-01-04 15:25 | 「モノ」がたり | Comments(3)
Commented at 2010-01-05 02:50
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2010-01-08 20:07 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by love-all-life at 2010-01-08 21:11
キャサリーンさんへ
HAND & SOULへようこそ。
「ユー・ガット・メール」というブログがあるとはうれしい驚きです。よろしくお願いします。
モノづくりは好きですが、ブログつくりは結構シンドイ思いをしながら頑張っているジイジ・バアバです。
何かの機会がありましたら、ぜひショップの方にお出かけください。