HAND & SOUL

HAND & SOUL「モノ」がたり 37 <いくまでも達者で>


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いま始まったことではないけれど、手づくりのモノを売るのにはいつもどこかにかすかなせつなさがついて廻ります。不思議とこれはあまり売りたくないなと思っているものから売れていくのです。
もちろん苦労してつくった作品を気に入っていただくことはうれしいのですが、自分でも気に入っているので少しお店に置いておきたいなと思っているものに限ってあっさり売れてしまうのです。(店にある品が売れ残りのつまらないものばかりというわけではありませんが・・・言い方が難しい・・・こう言えばよいでしょか・・・つくった作品にはどれも思い入れがあって、手許から去るとなると格別の名残り惜しさを感じると)

じゃ同じものをすぐにつくればいいじゃないかと思うかもしれませんが、これまた不思議なことに次にまったく同じものをつくるというのはなかなか気がのらなくて、大抵の場合同じものをつくろうと始めても、気がつくとどこか少し変えようと苦心しています。
多分、前にHAND & SOULで買ってくれたお客さんが,また店に来たとき同じものが並んでいたら決してよい気持ちではないのではないかと、こちらがどこかで気にしているのだと思います。
もっとも流木とか、拾った石とか、廃材とかいった素材は同じものが手に入らないので、必然的に同じものをつくることはできません。知らず知らずにこういう素材に惹かれるているのはそんな理由からかもしれません。

いつ行ってもあそこに行けばこれがあるという「定番」がよいのか、あそこはいつでも前と違った面白いものがあるという「発見」か、まだ店を始めて1年に満たないビギナーには難しい問題ですが、この歳になって何かやるからには、やはり「安定」より「挑戦」でしょう。

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そんなに繁盛していないようでも、ある期間がたつと店の中がなんとなく品不足で寂しく感じられます。ぱっと電話して仕入れるという商いじゃないので、補充の作品づくりをしなければと材料探しをしていたら、以前に展覧会に出して帰ってきたものや、一部欠陥があってお蔵入りになっているものなどが結構あります。取り出して埃を払ってみると、ちょっと手を入れれば人さまの手に渡っても恥ずかしくないものや、新たなアイディアを加えて面白くする楽しみが残っているものなど、今週はそんな作業にとりかかっています。

写真解説:(上)一昨年に横浜での展覧会でバアバが出品した作品です。流木のつぎはぎの天板にレースのパターンをシルクプリントしました。流木で組んだ脚が緩んでいたので、流木の数を増やしてを補強しました。(下/左)太い流木と細い流木を組み合わせたテーブル・スタンドです。受けの柱の上面には象眼のアクセントが入っています。(下/中)工事現場で使い捨てられた板を組み合わせたテーブル・スタンドです。この赤白の板は、かっての土木王国・新潟でしかお目にかかりません。(下/右)流木の組み合わせに、家や子豚や小石でお話めいたアクセントを加えました。
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by love-all-life | 2010-01-27 14:09 | 「モノ」がたり | Comments(0)