HAND & SOUL

カマクラある記 8 



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今日は春めいた暖かな陽気になるとの予報だったので、久しぶりに「カマクラある記」にでも出かけようかと考えていた矢先に「八幡様の大いちょうが倒れた!」というニュースが飛込んできました。スワッとばかりデジカメをポケットに八幡様に駆けつけました。

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まだ朝9時、がらんとした境内の中央石段下に古都鎌倉の歴史を見守り続けてきた大いちょうは倒れ、まわりに数人の神官さんたちが右往左往しています。今朝5時頃倒れたということです。
昨夜からの冷雨雪風は春を待ちわびる気持ちにまさに冷や水ではあったものの、とても大木を倒すほどの厳しさではなかったのに、かろうじて余命を保っていた老木にとっては必殺の一撃だったようです。精魂尽き果てたとでも言うように文字通り根こそぎ状態ですが、その根の大部分は腐って周辺の細い根で地面にしがみついていたのでしょう。よくぞ今まで頑張ったというほかありません。大往生として労をねぎらってあげたいものです。

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県の天然記念物のこの大いちょうは言わずと鶴岡八幡宮のご神木であり、鎌倉幕府の歴史を語る時に必ずその名が出てくる日本で最も有名な銀杏です。知られているように3代将軍源実朝の暗殺を企んだ公暁(くぎょう)が身を潜めていたとされているのですから、800年前に既に人が隠れることができる太さがあったわけで、そこから樹齢1,000年という数字がでたのでしょう。もっともこの樹は2代目で、樹齢はたかだか400年という説もあるようです。
ご本体が絶命してしまった今となっては真相は天国に持ち去られてしまったわけですが、でもひょっとすると、これから倒れた材木を用いて科学的に徹底究明することが可能になるのかもしれません。

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いずれにせよ八幡様を訪れる人々にとって鎌倉の歴史をしのぶよすがのひとつが消えてしまったというだけでなく、世界遺産を目論んでいる鎌倉市としても少なからぬ打撃でしょう。
しかしこの大いちょうをねぐらとしていたカラスや、ここを遊び場としていたリスたちにとってはもっと切実で悲しむべき出来事ではあるはずです。                                    
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by love-all-life | 2010-03-10 12:38 | カマクラある記 | Comments(1)
Commented by chatnoirN at 2010-03-10 18:52
たいへん胸が痛む光景です。
でも「長い間お疲れさまでした」と銀杏にお礼を言わなければなりませんね。
人の少ない時間を選んで人を傷つける事のないように、最後までやさしい銀杏です。
中学生のころから親しんで来た大銀杏。
今度は天国で父母がその木の木陰に寄り添うような、そんなことを考えたりしています。