HAND & SOUL

HAND & SOUL「モノ」がたり 51 <甘エテドコガワルイ>


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お店をつくって1年とひと月、この間モノをつくって売ってきました・・・という言い方はどうも気持にしっくりこないものがあります。というのもオマエは売るためにモノをつくっているのかと改めて聞かれるとどうも「ハイ」とは答えるには躊躇しますし、人サマからお金をいただけるような一人前の腕をもっているのかと問われれば「イイエ」と答えるしかありません。つまり未だプロの実力も自覚もないまま、もともとサイドワークとしての趣味の延長でしかなかったモノづくりが、本職がなくなって趣味だけが残ったというのが実情なのです。
それでよく店やっているね、それ甘え以外のなにものでもないじゃないって云われれば「スミマセン」と云うほかありませんが、でも片隅に「甘エデドコガワルイ」という気持もないことはないのです。

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余談ですが、何かモノ(この場合工業製品ですが)を買おうとして気に入ったデザインが見つからない経験は誰にもあるでしょう。世の中にはデザイナーはたくさんいるのに、そして実際にたくさんのデザインが並んでいるのに、自分が欲しいデザインだけがないのはどういうわけなのか、不思議に思ったことはありませんか?
その理由は、企業の中で仕事をしているデザイナーは会社のためにデザインしているからなのです。そして企業はたくさん売らなければならないのが宿命です。そこでデザイナーは自分がよいと思うデザインをする以前に、調査データが示す消費者の好みの傾向と称する数字を尊重するよう叩き込まれます。一見消費者を重視しているようでいて、実際は数字という抽象的な消費者に向けてデザインをしているのです。だから生身の人間の好みに合わないとしてもしょうがないのです。
デザイナーはともすると自分ならこんなモノが欲しいという主張をデザインに込めるどころか、上司の注文や調査データに沿ったデザインを見事にやってのけるのがプロだというように仕立てられてしまうのです。
その結果が、日本製品がデザインで韓国に「すっかりヤラレテいる」という状況です。

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つくり手は「自分が本当につくりたいモノ」をつくり、買い手は「心に届く」から求める・・・
小さな店だから許されるとは思いますが、HAND & SOULの1年1ヶ月はこんな関係がまがいなりにもあったように感じています。ヘタでもいい、ヒトリヨガリでもいい、しかし精魂込めてつくる。これが「甘エテドコガワルイ」という気持の中味です。

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そこで今回も「甘エテドコガワルイ」精神で、杉板の組木パネルのアクセント・テーブルをつくってみました。
タイル状の35mm角のチップのサイズを揃えるのには苦労しました(実際には揃っていません)。揃っていないからピチッと組めません。何度ギブアップしようとしたか知れません。途中で諦めかけたりしたので2ヶ月ほどかかり、ま、しょうがないかという気分で完成ということにしました。


白黒チェッカーのアクセント・テーブル(杉板)w520×d440×h690mm   ¥30,000
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by love-all-life | 2010-06-16 22:18 | 「モノ」がたり | Comments(0)