HAND & SOUL

灯台もと暗し

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生き物にとって豊かな環境というのは、例えばアフリカの奥地とかアマゾン流域とかグレイトバリアリーフとか、どこか遠くに行けば行くほどスゴイ環境があるように思い込みがちですが、なんと日本の近海がオーストラリアを抑えて海の生物の多様性が世界で一番豊かだと報道されました。それも三浦半島近海がとくに豊かと聞いて、エーッすぐ目の前じゃんと、なんだかポカンとしていいいのかキャーッと狂喜していいのか気持がうまくまとまりません。
(観音崎)灯台もと暗しとはこのことです。



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海岸で流木などを拾い集めるようになって20年ほど経ちます。こちらが目にするのは海中ではなくもっぱら岸辺ですが、以前暮らしたことがある日本海沿岸に比べて三浦半島の漂着物はかなり見劣りするねとぼやいていたものです。でも考えてみれば漂着物というのはいわば御用済みの廃物ばかり、命ある現役たちはまだ海中でしっかりと生息しているというわけなんだと納得しました。

若い頃、葉山でシュノーケルを口にくわえてポチャポチャと水深1メートルほどの岩場で海中探索の真似事をしたときに眼にした幻想的な視覚世界は今も記憶に鮮やかに残っていますが、あれが世界一の景観の一端だったとは、新たな感慨が湧いてこようというものです。

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それにしても海中の世界というのは何とたくさんの奇想天外な命を育んでいるところでしょうか。そしてそれぞれの命がそれぞれの形で究極の合理性をもっているというのですから、どんな無神論者もスーパーパワーの存在を感じないわけにはいきません。
100歳を過ぎた、かのレニ・リーフェンシュタールが彼女の最後の活動の場を海中に求めたのも「神」に近づこうとしたからではないでしょうか。

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もしこの世で神さまに会えるとしたら、最も手近な手段は水中メガネをかけて息を止めて海面に顔を浸けた瞬間かもしれませんね。
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by love-all-life | 2010-08-06 20:24 | 自然 | Comments(0)