HAND & SOUL

稔りの秋?

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車が行き来する車道を2頭のクマが悠然と歩いています。人と野生の動物が共生する楽園のような情景を思いきや、北海道斜里町で町中にヒグマ3頭が現れ、地元ハンターに追い回され2頭が射殺されたという新聞記事の報道写真でした(朝日新聞10月19日朝刊)。近くにいた人にとってはまるで地獄のような場面だったい違いありません。

このところクマによる被害が急増しています。すでに100人がケガをし、死者も4人出たということです。今年の猛暑でクマの食料となるドングリが落ちてしまったからだとか、里山が荒廃したからだとか、人の居住区域がクマの生息エリアに接近してきたからだとか、いろいろな原因が言われています。

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連日のようにTVでクマ出没のニュースが流され、寂しげな目つきで人家の周りを徘徊するクマの映像を見る度にやるせない思いにかられます。被害に遭った人にとって彼らは許すことができない害獣でしょうが、クマたちにとっては飢えか弾丸かの命をかけた切羽詰まった選択しかありません。
人は動物園でしかお目にかかれない動物の野生の姿を旅先で目にしたりすると豊かな自然に触れて得をしたような満足感を味わうのですが、その彼らが少しでも不利益をもたらすとなると情け容赦なく抹殺しようとするのですから身勝手です。

折しも「国連地球生きもの会議」(COP 10)なる国際会議が名古屋で開催されています。地球上の生物の多様性の保全と、資源としての生物から得られる利益をどう分配するか、この2つが議論されるとされています。

地球上のすべての生物は、生きるに必要なエネルギーの摂取と種の伝承の営みだけによって何億年もの調和を保ってきました、「人」が出現するまでは。
ところがこの地球上に後からやってきた「人」は、道具を発明し、それを改良する技術を開発するとともに、幸か不幸か「欲望」を創造する術を身につけてしまったのです。
欲望があるから人は一生懸命努力して「安楽な生」を手に入れますが、その「安楽」は手に入った瞬間に「不満」と入れ替わってしまうのです。人はこのジレンマとともに一生を送る宿命なのですが、やっかいなのはこのジレンマの過程で膨大なエネルギーの浪費をし、傍若無人ともいえる自然破壊をしてしまうことです。
「生きもの会議」にしても、議論のベースに人類が長年行ってきた他の生物への迷惑に思いを馳せ、「謙虚」を共通言語とする態度がまず必要ではないかと思うのですが、参加者が「国家」を背負っているということになると、そのようなことは望むべくもないと考えざるを得ません。

ひとたび生み出してしまった「欲望」を押さえ込む術、これを発明した人にノーベル賞100個あげましょう!


写真資料:朝日新聞
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by love-all-life | 2010-10-21 10:00 | 時事・社会 | Comments(1)
Commented by 星野みなみ at 2010-10-23 12:13 x
 山に行かなければ大丈夫とタカをくくっていたら、最近は山から遠く離れた海岸(富山市)に、川沿いに下りてきたクマがでたとNewsで知って驚きました。流木拾いも命がけでしょうか。
 今、国営越後丘陵公園で、めずらしい模様のある石を展示しています。今回は「合格石」をメインにして受験生がんばれとエールを送っています。~11月14日までですので、こちらにいらっしゃることがございましたら、お立ち寄りください。ブログの最初4枚に展示風景をのせました。