HAND & SOUL

HAND & SOUL「モノ」がたり 63 <ジュウシマツの引き出し> 

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ジュウシマツ(十姉妹)は白地に茶色の斑が入った、カナリヤやインコように派手ではありませんが、サッパリとした愛くるしい多産系の小鳥です。孫の小学校の先生がジュウシマツを飼っていて、ヒナを孵す度に希望する生徒に抽選をして配ります。
7月のある日、突然孫がつがいのジュウシマツをもらって帰ってきました。家中が受け入れ体勢を整えるのに大わらわとなりました。親もどう飼ってよいのか分からずに、とりあえずインターネットで調べて鳥かごやエサなど必要な道具一式をホームセンターに買いに行くわ、ジイジはこの時とばかり孫に生き物を飼う心構えや責任について唱えます。孫たちは小鳥が飼えるうれしさで、親の言うこともジイジの言うことも興奮気味でハイハイとききます。
一通りの準備が整って、小鳥の鳴声が聞こえる安らぎの家となるかと思いきや、鳥かごを何処に置くかで一悶着あり、次に鳥かごのプラスチックの色が派手すぎるし水浴びの容器にへんな柄入っているのが気に喰わんとジイジが異議を唱えます。

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結局鳥かごのプラスチック部分を茶色に、檻の白も塗り替え、流木の止まり木をつくってジイジは一応満足。この間ジュウシマツ夫婦はといえば、どうでもいいことに一喜一憂する人間たちに人懐っこい眼差しを向けていました。
いまではすっかり家族のメンバーとなりきったジュウシマツですが、多産であるはずなのに2度孵化に失敗して、心なしかきまり悪そうな態度も伺え、家族の気を揉ませています。青菜が足りないせいではないかというのがバアバの説です。季節外れこの時期に小松菜の種を庭に蒔いて、やっと出た芽を摘んでは鳥かごに運んでいます。



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こんなジュウシマツのいる暮らしがジイジにひとつの作品をつくるきっかけとなりました。この12月の展覧会に出品した「小鳥の引き出し」です。以前からバアバがつくっていた縦長型の引き出しの把手の部分に穴をあけ小鳥の巣に見立てて、まわりでジュウシマツが戯れているというアイディアです。二羽のジュウシマツはわが家のジュウシマツをじっくり写生しました。
展覧会も終わって、いまはHAND & SOUL の店内でお客さん待ちのジイジ・バアバの退屈を紛らわせてくれています。

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ジュウシマツの引き出し   ¥40,000
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by love-all-life | 2010-12-25 18:44 | 「モノ」がたり | Comments(0)