HAND & SOUL

HAND & SOUL<モノがたり> 64 赤白の廃板

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かって新潟の海岸で漂着物をあさっていると、白と赤に塗り分けた板が流れ着いたのをよく見つけます。海岸では目立つし、岸に流れ着く頃には色もあちこちはげはげになっていていい感じなので拾って帰り、額縁をつくったり、机の天板にパッチワークにして利用したりしました。

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何の板かと思っていたら、信濃川の土手を歩いているとき、工事するときに勾配を決めるために使っているのを見て、土木の測量に関係した特殊な板だと分かりました。ホームセンターでも売っていて、呼び名は「丁張板(ちょうはりばん)」というのだそうです。

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そう気がついてみると土木工事の飯場などによく捨てられています。使い捨てにするくらいなので安価な板なのでしょうが、これが反らないし、適度に柔らかく、とても扱い易いのです。
鎌倉に帰ってくるとき残ったものを運んできたのですが、そろそろ手持ちのものがなくなってきたので、こちらの工事現場などで拾おうと思ったのですがどこを探しても見当たりません。最寄りのホームセンターでも売っていません。考えてみると鎌倉に帰って以来一度も目にしていないことに気づきました。
土木工事などで使う材料や道具も地域によって違うみたいです。新潟は土木王国と言われてきた土地柄ですからあちらが進んでいるのか、逆に昔の流儀を保ち続けているのか、そのへんは分かりません。
こんな狭い日本で、同じ仕事をするのに材料や工法が異なるというのはなんだか不思議な気がします。いつか誰かくわしい人に聞いてみたいものだと思っています。


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こんな話題を持ち出したのも、以前にこの古板でつくった卓上ランプを去年末の展覧会に展示したら、姉妹で会場に来られた方が板の味がいいと云って気に入ってくれて、なんともうひとつ同じものをつくって欲しいとのうれしいオーダーがあったからです。別々のお住まいにそれぞれ同じものを置きたいとのことです。
まったく同じものはできませんよとお断りして、手許に残ったわずかの丁張板をやりくりして、対になるようにつくったのがこの「ヨットのテーブル・ランプ」です。
右側が以前のもの、左が新たに追加作成したものです。気に入っていただけるとよいのでが・・・。
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by love-all-life | 2011-01-18 10:16 | 「モノ」がたり | Comments(0)