HAND & SOUL

HAND & SOUL「モノ」がたり 88 <WISH BONEの額>

HAND & SOULから直近の銭洗弁天は、世の中の不景気が後押ししていることもあって、近頃は年間100万人の参拝者があるというのですから驚きです。

100万人といえば半端な数ではありません。しかしHAND & SOULは弁天さまへの参道から脇道を10数メートルほど入ったところなので、お店を覗いてくれる人はほんのわずかです。と言っても4人も入れば一杯になってしまう手狭な店にはこれで充分なのですが、もともと弁天さまに参拝にくる人たちはお金を増やしたいと願ってくるのですから、財布の紐はなかなかゆるめてはくれません。なかにはさっき洗ってまだ濡れた万札を出す人もいますが、ほとんどが9千円以上のお釣りを出すお買物です。
ま、若いお客さんがきてくれて、「わーッ、カワイイ!」「オシャレーッ」って言ってくれればそれで満足という年金暮らしのキリングタイム(killing time)商売ですから、それでべつに文句はないのです。
とは言いながら、この大量の参拝者をHAND & SOULの潜在顧客とみることもできるわけで、少しはうちもあやかることができないかと考え、「そうだ、縁起物がいい」と思いつきました。
そして生まれたのが「WISH BONEの額」です。

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ウイッシュボーン占いというのをご存知ですか?
食べ終わった七面鳥の胸にあたるところにWISH BONEという二股に別れた形をした叉骨(さこつ)があります。それを二人が両方から引っ張ると二つに割れますが、根元がついた長い方をゲットした人の願いが叶うという占い遊びです。子どもが双葉の松葉を引っ張り合って勝負するあのやり方です。
うちでは結構な数の家族が集うクリスマスにターキーを焼きますが、食べ終わった後子供たちはプレゼントの交換に夢中になり、ウイッシュボーン占いのような単純な遊びはに見向きもしません。その時を待っていたジイジは食べ残しのガラのなかからウイッシュボーンをつまみ出し、「へんなモノ」コレクションに加えます。
そんなウイッシュボーンを二つ小さな額に納めてみたのが「WISH BONEの額」です。

近頃は「願い」や「望み」をすぐにお金で解決しようとしがちな世の中ですが、本当に大切な「願い」は往々にしてお金では解決できないぞ、ということを忘れないように掲げておいてはどうかとの念いをこめてみたのですが、考えてみると、これでは弁天さまの参拝者のこころに楯つくことになるわけで、売れるはずもなく、クリスマス以後ずーっと店の壁に鎮座しています。こういうのを武士の商法というのでしょうか。
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by love-all-life | 2012-03-05 13:17 | 「モノ」がたり | Comments(0)