HAND & SOUL

猫の額は狭くて広い

e0153357_11352978.jpg










長年の夢でありながら、いつまでも実現しないのが「家庭菜園」です。いや、庭はないことはないのです。猫の額ほどですが、小さな花壇まがいのスペースがあり、毎年土をほじくったり、種や苗を植え付けたりしてはいるし、肥料だってたまにはやってはいます。しかし、いつまでたっても「菜園」という体裁にはならないのです。
うすうす原因は分かっているのです。まずは土づくりを徹底してやらないこと。花のこと、野菜のことを然るべき参考書でちゃんと勉強しないこと。それでいて結果にはこだわるくせにプロセスにこだわらないこと。資金を充分注がないことなどです。ま、これだけ理由があれば「菜園」などと口にする資格はないことは重々自覚してはいるのですが、でも、やっぱり「隣家の芝生」を見てしまうと・・・。

今年は、トマトの苗を2本植えましたが、やっと数個の実が色づきはじめたと思ったらすべてカラスにやられ、カボチャは花は咲いても雄花ばかりで実をつけることなく萎れてしまい、園芸店でずいぶんいろいろな花の苗を買って植えましたが、どれもこうなるだろうと思っていた期待値の半分くらいしか花をつけないし、高温つづきと台風の塩害でラベンダーもローズマリーもすっかり弱ってしまったし、とぼやきの種は尽きません。

そんななかで唯一の収穫らしい収穫はバジルでした。5月に買ったバジルの苗がよく育ちました。朝、そっと葉に触れたときに発する香りは爽やかな一日を約束してくれるかのようです。バジルが添えられるだけでトマトは味も見た目も価値が倍増するように感じられ、自家製の自然の恵みを味わうことができました。
9月に植え足した苗も今年の高温つづきでよく育ち、先週それらの8割ほどを採ってバジルペーストにしました。


e0153357_1143280.jpg自己流ですが、バジルペーストの作り方をご紹介しましょう。
バジルの葉っぱだけを獲り、水洗いし水を切ります。中くらいのザル一杯の葉っぱに対して、アバウトですが、コップ半分くらいのオリーブオイル、松の実コップ3分の1、小さめのガーリック1個、塩をバジルの葉と一緒にミキサーにかけます。上からスリコギのようなもので軽く押さえながらどろどろのペースト状になるまでミキシングします(パルメザンチーズやコショウを入れる人もいるようです)。
ジャムやスパゲッティソースなどの空き瓶を熱湯煮沸して乾かし、冷やしてからペーストを詰めて蓋で密封し、冷蔵保存します。蓋を開けておくとペーストは茶色く変色します。ポリ袋に平に入れて冷凍し、板状になったペーストを割って使う手もあります。
バジルペーストの使い方としては、まずバジル・スパゲッティでしょう。うちのやり方は、フライパンにオリーブオイルをひき、鷹の爪少々、みじん切りのガーリックを加えて軽く炒め、固茹でのスパゲッティを入れ、バジルペーストをからめで、アンチョビーと塩コショウで味を整えて仕上げます。これはいつ食べても、何回たべても飽きません。
その他ピッツア、トマトサラダなど、イタリア系テーブルには欠かせませんし、ガーリックトーストの香り付けにぴったりですし、ただのトーストにバターと一緒に塗ってもいけます。オムレツの上にひと塗りしてもグーです。

e0153357_1137396.jpg














今回つくったバジルペーストのビンには「from CATBROW GARDEN Sasuke Kamakaura 2012/Oct.」と入れたラベルを貼りました。因みにCATBROW GARDENとは「猫の額の庭」の意です。
大きなビンは自家用、小ビンはどちらかへのクリスマスプレゼント用です。

バジルペーストつくりが終わって、さて今年のガーデニングは一段落、来年の春までのんびりできるのかと思いきや、カレル・チャペックの「園芸家12ヶ月」の10月のページを開いてみたら、なんと、「園芸家は諸君に言うだろう。10月は4月と同じくらい楽しい月だ、と。このことはぜひ知っていてもらわないと困る。10月はじめて訪れる春の月、地下の芽がうごきだし、ふくらんだ芽がのびはじめる月だ。(中略)だからすべての月のうちでも10月は、とくに植え付けと植え替えの月だ。」ですと。
やれやれ・・・・

カット・イラスト:ヨゼフ・チャペック
[PR]
by love-all-life | 2012-10-21 11:43 | その他 | Comments(0)