HAND & SOUL

文明のバロメーター

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朝日新聞の今朝の1面の『しつもん!ドラえもん』は「日本は、世界でも紙をたくさん使う国だけど、消費量は世界で何番目かな?」で、答えは「日本は三番目、一番は中国、二番目は米国」でした。
かって紙の消費量は文明のバロメーターと言われた時代があり、その頃はなんといってもアメリカがダントツで、日本が二番で、なにがしかの誇らしい気持ちをもったものです。

そんな紙にまつわる思い出話をひとつ。
ジイジが広告会社にいた頃、当時は人気のあったコピーライター職には多くの希望者が殺到しました。入社試験を勝ち抜いて最終役員面接の日の一人の受験者の対応が印象に残っています。
彼は履歴書に海外旅行経験ありと記していました。面接試験管の質問は必然的に、彼の海外旅行の体験や彼が得たものを述べよという感じになります。
彼は待ってましたとばかり、新調の背広の内ポケットから一片の紙を取り出して面接官の前に広げました。そこにはなにやら小さく切った紙片がたくさん貼ってあり、彼はその紙片について話し始めました。それらの紙片は彼が海外で滞在したホテルのトイレットペーパーだというのです。一般に欧州のホテルのトイレットペーパーは日本のものより質素で、日本のように真っ白でなく、パリのホテルののものは幅もせまく、若干色がついていて白さの足りない分をカバーしてるようだとか、ドイツのものは欧州の他の国のものよりやや厚手で白いとか、バンコックのホテルのものは繊維が短く破れやすいとか・・・彼の流暢な語りは尽きません。
相手の意表を突き、興味をかき立て、分析能力を開陳し、プレゼンテーションの場で自らを際立たせるのに成功した彼は、試験管に「VERY GOOD!」をマークさせるに十分でした。30年ほど前の話です。
彼は2年ほどコピーライターとして仕事をした後た、福武書店(ベネッセ・コーポレーション)に去っていきました。

そういえば砂糖の消費量も文明のバロメーターとされたこともありました、紙にしろ砂糖にしろ、健康被害とか環境被害などが取りざたされ、いまや勲章としての輝きを失ってしまいました。
代わって現代のバロメーターと言えば「情報」ということになるのでしょうが、この時代に有為の若者が入社の面接試験で内ポケットからどんな「情報」をとりだして見事なプレゼンテーションをするのか、ジイジには皆目検討がつきません。




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by LOVE-ALL-LIFE | 2014-07-17 10:16 | 時事・社会 | Comments(0)