HAND & SOUL

2013年 10月 05日 ( 1 )

柔らかくて硬い、女性パワー


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安倍政権丸は、いずれ避けられない遠くの大波には知らぬ風を決めこんで、とりあえず上々の船出のように見えます。
誰に向ってか次々と矢を放っては「的中!」と威勢のよいことです。そんな矢のなかで比較的目標がはっきりしているのが「女性パワーの活用」でしょう。

国土は狭く天然資源に恵まれない日本が、厳しい国際競争を戦いぬいて行くためには「人材」こそ強力な武器であるとはくり返しいわれてきたことです。
受験競争を巧みに乗り切って、有名校(といっても国際ランクでは低い)を出た一握りの官僚や金融マン(それもほとんどは男性)に牛耳られるひ弱な日本社会からの脱皮が必要なのは誰の目にもはっきりしています。
知識・情報異存、専門性に偏った男性中心企業社会を変えて行かなければなりません。

昔、東京大学総長だった吉川弘之さんが講演で話したという忘れ難い言葉があります。
「東京大学には、鉄の専門家とか、油の専門家とか、卵の専門家とか、熱伝導の専門家、落下法則の専門家はいっぱいいるが、目玉焼きを焼くのは一般の主婦のほうがうまい。」
国運を左右する政治家や、兆円規模の予算をコントロールする経営者が、奥さんが病気になると自家の印鑑ひとつ探せなかったり、朝ご飯もろくに食べることができないといったことを笑って済ますことはできません。
身近な環境、日々の暮らし、生きがいや、明日の家族の姿を、情報や統計数字に頼らないでもちゃんと考えることができる人間が、世の中のあらゆる場で必要とされているのは明らかです。

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最近「身軽に暮らす」という本が出ました。
「もの・家・仕事・40代からの整理術」という副題がついていて、40代、50代、60代、70代の女性6人を、ライター・石川理恵さんが取材してまとめたものです。
登場する女性は、エッセイスト・吉本由美、服飾家・山中とみこ、アンチヘブリンガン店主・大久保紀一郎/大久保美津子、料理家・枝元なほみ、イラストレーター・内藤三重子、編集者・山崎陽子とそれぞれ肩書きがついていますが、みなさん一つの立場にとらわれないで、しなやかな冒険心と創造性と適応力をいかして、自分らしい人生の楽しみ方や暮らしの工夫について率直に語っています。
子育てが終わったら老後という時代ではなくなった現代、成熟した女性としての長い時間をいかに自分らしく創造していくかのヒントが、6人6様に語られていて好評らしく、すでに4版を重ねています。
お気づきのように、6人のなかにバアバこと内藤三重子が取材されていて、彼女の若かった頃のイラストレーターとしての仕事や、雑誌「私の部屋」での関わり、その後のモノづくり、HAND & SOULのこと、ヒナづくりへの変化が実は何の変化でもなく、料理する自分、洗濯する自分、旅行する自分が同じであるように、ひとりの人間の表し方に過ぎないことがわかります。本人は「丸裸にされたみたい」とテレていますが、自己一貫性と環境への柔軟性は他の女性たちにも共通しているように感じられます。

「柔らかくて硬い女性パワー」よ、日本を救って。
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by love-all-life | 2013-10-05 18:18 | 時事・社会 | Comments(0)