HAND & SOUL

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HAND & SOUL「モノ」がたり 28 <WINTER IS COMMING SOON>


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ジイジにとってバアバがありがたいのは物欲が割合い少ないことです。割合いといったのは、ちょっとした無駄遣いはあります。例えば、いつもチョコレートやキャンデーを買いおいて、孫やお店の周りで遊ぶ近所のこどもたちに気前よくわけ与えるとか、裏山を越えたスーパーで食料品を買わないで駅前の紀ノ国屋で買うとか、ジイジがかっての教え子の結婚祝いに1万円のお祝儀を用意しようとすると、「ダメです、2万円です。」と言うとか・・・。
しかし宝石とか、豪華な衣装とか、高級化粧品とか、そういうものにほとんど興味を示しませんし、中古の軽自動車でも不平を言ったことがありません。(・・・ジイジの長年にわたる密かな洗脳教育の成果でもあるのですが・・・)

ところが、ひとつだけお金に糸目をつけないで贅沢に買い込むものがあります。それは布地・古布の類いです。広くもないわが家の収納スペースの半分くらいは、バアバが長年にわたって貯めこんだ端布を入れた段ボールで占拠されています。
木枯らしが吹く頃になると、「たいへんだ、たいへんだ」と言いながら積上げた段ボールを下ろして、山ほどある布を物色してモノづくりが始まります。今年はHAND & SOULに来るお客様のためにという大義名分があるので、とてもはりきっています。

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いまバアバが熱中してるのが、フリースに刺繍縫いやアプリケをあしらったベビーウェアやセーターやパーカーのなどです。
クリスマスをひかえてバアバの頭のなかには、手が追いつかないくらいのたくさんのイメージが渦巻いているようです。こうしてブログを書いているジイジの耳には、となりの部屋の電気ミシンの音がコトコトコトコトと聞こえます。

コトコトコトコトコトコトコトコト・・・コトコトコトコトコトコトコトコト・・・コトコトコトコト


写真上段左から
ベビー用パーカー ¥4,000
ベビー用セーター ¥4,000
キッズ用セーター ¥4,500
キッズ用セーター ¥4,000
下段左 アダルト用ムースアプリケ・セーター ¥8,000 
下段右 アダルト用縁飾りセーター ¥8,000
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by love-all-life | 2009-10-28 00:04 | 「モノ」がたり | Comments(2)

HAND & SOUL「モノ」がたり 27 <Hさんのワーキングデスク>


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バアバこと内藤三重子のモノづくりは独特です。アイディアが生まれるとすぐに材料と向き合います。ときには紙と鉛筆でラフスケッチをするときもありますが、コチョコチョっと小さな絵を描くだけです。すぐに材料を切ったり、削ったり、穴をあけたりしはじめるのです。組み立てていくと当初の発想通りにならないことがあります(しばしばです)。少しぶつぶつ言ってから、新しいアイディアを加味して軌道修正します。まるで彫刻家が粘度に取り組んでいるようです。
流木などの自然素材を扱うことが多いせいか、小さな隙間や微妙に直角でないところがあちこちにありますがあまり気にしません。出来上ったモノがギシギシしたりグラグラして困るときはジイジが後始末の役を引き受けます。こうしてつくりあげられたモノは「机」や「椅子」や「鳥箱」ではなくて、どんなプロも真似できない独特の「作品」となります。

こんなバアバの作品を愛する人は少なくありません。そのひとりHさんからワーキングデスクの注文をがきました。
Hさんは世界一おいしいコーヒーを入れることに情熱をもっている人で、各地でたった一日だけのカフェを開いては、忘れがたいコーヒーの味をばらまいて歩いているコーヒー伝道師みたいな人なのです。この度のオーダーはHさんが最も大事にしているコーヒー豆を厳選する作業台ともなるデスクをつくるという光栄な仕事です。

いつもはバアバが好きなモノをつくり、それを気に入った人の手に渡るというパターンですが、今度は、手にする人もどう使うかも決まってからつくるというパターンなので、バアバにしてはめずらしく少し緊張気味でした。でもつくり方はいつもと同じで、一日裏の作業小屋に入り込んだと思ったら、翌日刻んだ材料をもって出てきました。いつもと少し違うのは、ジイジの意見を何度か聞きにきました。といってもそれはたんなる自己確認であって決してジイジの意見で何か変るわけではありません。

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Hさんからの条件は、基本の寸法と、デスクでコーヒー豆の選別作業すること、作業スペースが狭いということです。
バアバのアイディアは、デスクの下の空間にサブデスクと腰掛を収納できる入れ子にすることと、腰掛けはキャスター付きで、中は収納スペースにするというものです。材料は荒っぽくて安っぽい野地板を使い、板を合わせて補強して組み立てます。この方法だと軽量で作業が楽なのと、野地板の表面の荒さを生かした独特の仕上げが可能なのです。デスクの天板は、庭につくりかけたツリーハウスの何年も雨ざらしになっていた廃材を洗って磨いて使っています。引き出しや腰掛けの把手はかってはジイジが愛用していて悲しいかな今は短すぎて使えなくなった革のベルトを切って使いました。表面の仕上げはダークグレーの下地の上にスノーホワイトの塗装をしてサンダーでエイジング仕上げです。

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Hさん、気に入ってくれるでしょうか?
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by love-all-life | 2009-10-23 18:37 | 「モノ」がたり | Comments(1)

GIFT FROM THE SEA


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「海岸をぶらぶら歩くと、空缶やガラス瓶のかけらやちぎれた海藻や流木などが波に打ち上げられて散らばっています。それらは、まあ言ってみれば海岸を汚く見せているゴミなわけですが、立ち止まってよく見ると、かってそれらが持っていた本来の役割をはなれて、ひとつひとつが新しい姿を見せ始めています。
波や風や太陽の光が,長い時間をかけてゆっくりと、少しづつ、色やカタチや質感に変化を加え、新しい個性を与えはじめているのを発見します。
岩は丸い小石となり、廃材もきれいな木目を見せる流木となっています。アルミ缶やビール壜のような、かっては工業製品として画一だったものさえ、割られ、つぶされ、どれひとつとして同じ形のものはなく、波と砂のヤスリにかけられて、やさしい表情をもちはじめています。

人類が発展させた科学技術は、何事も「より速く、より効率よく」を可能にし、結果として物質的豊かさを実現しますが、一方で心の満たされない思いや、ストレスを生み出しています。この対極にあるのが自然の営みです。決して急がないし、近回りをしません。この自然のリズムによって造形を施された漂着物の姿にわれわれが安らぎの感情や、ほっとした気持ちを抱くのは、私たち「人間も自然」であるからに違いありません。

漂着物たちは自分たちを捨て去った人間にどんな思いをもっているのでしょう。そしてかれらをやさしく受け入れてくれた自然に何を見たのでしょうか。
自然のゆったりとした、しかも決して休むことのない確実な営みによって新しい生命をあたえられた『海からの贈り物』たちのメッセージに耳をかたむけてみませんか。」

いま柏崎市立博物館で開催されている「漂着物アートの冒険」展に参加しているジイジが寄せたメッセージです。

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柏崎はジイジが新潟在住時代にしばしば流木などを拾いに行ったり、市民の漂着物アートの審査をお手伝いしたりとご縁があって、今回5人の漂着物を素材に造形活動をするアーチストのひとりとして声をかけていただきました。
後ろ髪を引かれるような気持ちで新潟から引上げてきたジイジは、何かきっかけさえあればすぐに新潟に飛んでいきます。
今回も日本海と太平洋の流木合わせて60点ほどのお魚を展示しました。会場の展示風景を撮ってくるのを忘れてしまいましたが、作品の一部をご覧ください。

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10月17日から11月23日まで
もう少し詳しくは「柏崎市立博物館イベント情報」でどうぞ。 
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by love-all-life | 2009-10-20 12:04 | 「モノ」がたり | Comments(2)

HAND & SOUL「モノ」がたり 26 <コルクとチーズの箱の魚>


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あるところに、そんなにむかしではなくいまでも、ジイジとバアバがすんでいます。
ジイジはかいがんにさんぽ、バアバはキノクニヤにかいものにいきます。
ジイジはうみでいろんなものをひろってくるのがすきです。
バアバはおいしいものをたくさんかってくるのがすきです。
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こんやのごちそうはイタリアンです。
にわのバジルをたくさんつかったスパゲッティと、サラダと、チーズと、一ぱいのワインです。
こんだてをきめるのはバアバですが、こんやはジイジがりょうりします。
バアバは、ジイジがつくったおりょうりをとりあえずおいしいといいます。
ジイジはそれをきいて、とりあえずうれしくなります。

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ごはんをたべおわると、ワインのコルクとチーズのはこがテーブルにのこっているではありませんか。
ジイジは「すてるのはもったいない」とつぶやきました。
バアバは「たべられませんよ」といいました。
「なんとかしなくちゃ」といいながら、ジイジはうらのしごとばにはいっていきました。

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よくあさになってみると、コルクとチーズのはこは、めとおひれがついて、おさかなになっていました。
なにかこそこそはなしているのできいてみると、「ゴミにならなくてよかったネ」ですって。

メデタシ、メデタシ。


コルクの魚 ¥1,500   チーズの箱の魚 ¥4,000
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by love-all-life | 2009-10-16 10:22 | 「モノ」がたり | Comments(4)

HAND & SOUL「モノ」がたり 25 <みんななかよし>


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オバマ大統領のノーベル平和賞受賞のニュースが世界を駆け巡りました。アッと驚き、ヤッターと快哉を叫ぶ人、待てよ、最大の核保有国でありながらまだ何も実績を上げていないのにと首を傾げる人、言葉で世界を動かすパワーのある人の発言への期待票じゃないのと分析する人と反応は様々ですが、ま、とにかく核のない平和な世の中へむけての追い風であることには違いないので、ここはひとまず「歓迎!」としましょう。
でも個人的な気持ちとしては、核廃絶による世界平和への貢献でノーベル平和賞が贈られるのなら、受賞者は唯一の被爆国で戦争放棄を誓っている日本人の誰かであって欲しかったというのが本心です。

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個人として核兵器や戦争のない世の中を望む声はおそらく地球上に住む人の数だけあるはずです。ところが立場が一旦いち生活者から、企業や団体や国家や民族の一員となるとまったく正反対の動きをする人が少なくないのは困ったことです。
一方で個人の気持ちをそのまま社会活動として取り組んでいる人も少なくありません。
終戦間近に戦災を蒙って町の80%を失った長岡で画廊を営んでいるMさんは、毎年市内外のアーチストなどから戦争と平和に因んだ作品とメッセージを募って、終戦月の8月に市内のホールで「戦争と平和」展の開催を続けています。
そして長岡に15年近く住み、誕生日が8月15日のバアバは、毎年必ずこの展覧会に作品参加します。

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今年の作品は手作りの縫いぐるみ人形でした。6体の人形は白人、黒人、東洋、アラブ、ユダヤなど多様な民族衣装を着けています。タイトルは「みんななかよし」です。
小さな子どもたちが無心にお人形遊びをするうちに、知らず知らずにいろいろな種類の人たちがこの地球上にいることを知り、みんな同じくかわいらしく、どれも親しい友だちになれることを感じて欲しいという、子供たちへのバアバからのメッセージが込められています。

展覧会が終わって戻ってきた人形たちは、いまHAND & SOULのバスケットのなかで仲良く共同生活をしています。

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「みんななかよし」人形(身長約28cm) 1体   ¥2,500(売上金はユニセフへ寄付します)
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by love-all-life | 2009-10-13 14:35 | 「モノ」がたり | Comments(0)

臨時休業

HAND & SOULは10月9日(金)、10日(土)、11日(日)は都合により休業とさせていただきます。
悪しからずご了承ください。

HAND & SOUL
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by love-all-life | 2009-10-07 09:53 | 臨時休業 | Comments(0)

HAND & SOUL「モノ」がたり 24 <1960年代のELLE>


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ジイジ、バアバはいわゆる戦後派といわれる世代に属しています。やっと物心ついた小学生時代に終戦になり、貧乏と栄養失調で薄汚れて痩せた全身に浴びたのは、発疹チフス予防のDDTであり、戦勝国アメリカの圧倒的な物質文明の情報シャワーでした。
スクリーンステージの上まで観客がぎっしり座った映画館で観るハリウッド映画はまさに夢の世界でした。ジイジはウエスタン映画がとくにお気に入りですが、大人向けの恋愛映画で話がチンプンカンプンでも平気でした。長時間の立ちっ放しも空腹も忘れて2回、多い時は3回も同じ映画を観て、俳優の衣装や家具調度のひとつひとつに見入って飽きませんでした。

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社会に出た頃には日本の奇跡の経済成長が始まり、TVが普及し始め、洗濯機や掃除機などの家電製品も手に入るようになり、ハリウッド映画の世界が徐々にではありますが現実となってきました。そうなるとアメリカやヨーロッパの暮らしがカタチづくられる源となっているものは何かに関心が向きます。当時は、というのは1960年代ですが、1ドルが360円でしたので手軽に海外に飛んで行くなどということは到底考えられませんでした。情報源というと雑誌が主流で、雑誌文化ともいうべきものが花開いた時期でもありました。著名アートディレクターが監修(当時はそんな事情は知りませんでしたが)した、質の高いイラストレーションや写真をフンダンに使った紙面の美しい大型の雑誌でした。安月給をはたいて洋雑誌をずいぶん買い込みました。おそらく給料の3分の1くらいは雑誌に消えたと思います。
ヴォーグ、バザー、エル、マドモアゼル、セブンティーン、グラマー、マッコール、エスクァイヤー、プレイボーイ。これ本屋さんの店頭にある洋雑誌を列記しているのではありません。全部自分で定期購読していたものです。いや購読といっても英語ほとんどダメ、フランス語にいたっては全然ダメでしたから、購読ではなくて購覧といったほうが正しいでしょう。
ライフやサタデー・イブニング・ポストなどの週刊誌は本屋で面白いと思ったものを選んで買います。バアバにいたっては、かなりの期間 WOMEN’S WEAR DAILY などというアメリカの日刊のファッション業界紙までとっていました。

当然のことながら家の中は雑誌の山になります。置き場所に困りますが、捨てようとする時に限って以前の記事が必要になったりして処分をあきらめます。記事と広告などを仕分けて解体してファイルをつくったりもしましたが、不思議と雑誌本来の姿でなくなると情報の魅力がスーッと消えてしまうのです。
ブックオフなどに持っていく気にもなれずいたのですが、そこで思いついたのがHAND & SOULに置いて興味のある方にお分けすることでした。これですと大切にしてきた雑誌がどんな方の手に渡るか分かりますし、雑誌を介していろいろなお話をすることもできます。
長年連れ添った雑誌がお客様との絆つくりに役立ってくれればこんなに嬉しいことはありません。

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1960年代〜1970年代のELLEを3冊づつ分包してセットにしてあります。 1セット ¥1,000
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by love-all-life | 2009-10-04 09:50 | 「モノ」がたり | Comments(0)