HAND & SOUL

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早起きは・・・

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ムクロジという木を知っていますか?「無患子」という字をあてます。みるからに縁起がよさそうです。
これがムクロジの実です。

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夏休みの間、朝、孫に付き合ってラジオ体操をしています。6時に起きて、標高100メートル足らずの裏山に登り、頂上の葛原が岡神社の境内に毎朝集まるお年寄のラジオ体操の仲間入りをするのです。

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ムクロジはその神社の境内にあります。神官さんが樹に貼付けたはり紙には「無患子、むくろじ、・羽子板遊びの玉、・外の皮は洗剤」とあります。
いまが実をつける時期で、樹の下のあちこちに実が落ちています。拾って帰り、皮をむくと中に大きな黒い種が入っています。剥きとった皮を濡らして指で揉むと泡がでてきます。ナルホド、ナルホド。
因みにWIKIPEDIAにお伺いをたてると、英名はなんとSoapberryだそうで、中華料理のデザートにでるライチーと同類でもあり、清涼飲料の原料ともなるとでています。
「無患子」という字からすると、昔の人はもっと隠れたご利益にあずかっていたのではと勘ぐりたくなります。

たまたま知ったムクロジ一本に、これほどの意味やご利益があるとすると、名の知れぬ身の回りの樹木ひとつひとつを調べるときっと途方もないたくさんのご利益が・・・。

TVに日夜映しだされる中東の殺伐とした風景を見るにつけても、豊かな緑の香りを胸いっぱいに深呼吸できる幸せ、やはり「早起きは三文の徳」、ですね。

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by love-all-life | 2013-08-30 13:05 | 自然 | Comments(0)

HAND & SOUL「モノ」がたり 109 <捨てればゴミ、ためればタカラ>

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友人からジイジ・バアバの「センチメンタル・バリュー」を見せてよと言われていました。
「センチメンタル・バリュー」とは、お金銭とか、権威とか、肩書きとか、世間一般に通用する価値の基準とは別に、他人からみたら「何でこんなものが・・・」と思うようなモノだけど、その人にとってはかけがいのないモノ、そんな価値観です。
例えば、初恋のヒトがくれた安物の指輪とか、尊敬する先輩から「よかったら、やるよ」ともらった着古したラガーシャツといったものです。

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日頃、「うちには、人からみたらゴミだけど、どうしても捨てられないガラクタが山ほどあるの」と言っているもので、それを見る会をしようということになりました。
リビングルーム一杯に開陳されたガラクタは、立派なモノ、高価なモノはなにひとつありませんが、人生のその時その時での好み名残りであり、あちこちへの旅の痕跡であり、時を経ていまでは入手が難しいものばかりです。
狭い家のあっちの隅、こっちの奥に仕舞い込まれていたモノたちは、取り出すのに一苦労でしたが、その甲斐あって、「わー!」「へーッ!」「キャー!」「何、これ?」と、あきれと驚きの声が飛び交いました。

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とても全部というわけにはいきませんがちょっとご覧にいれると、海外での買物のショッピング・バッグ、旅行の時のチケットや入場券やレシートなど、あちこちで拾った落ち葉、マッチ箱、ブリキのオモチャやおまけ、などです。
取り出してみて、いまさらながらその子供っぽさにあきれますが、同時にいまでもそれらを入手したときを振り返るとひとつひとつに物語りが想い起こされて、愛着が薄らぐことはありません。
「捨てちゃえばいいのに」という周囲の思いは重々承知しているものの、それらのあるものは、額に入れて作品にしたり、部屋に飾るなどの楽しみを提供し続けている現役でもあるのです。

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by love-all-life | 2013-08-22 22:29 | 「モノ」がたり | Comments(0)

「コーネルの箱」


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この欄で紹介したことがありますが、HAND & SOULの金曜日はHAND & SOUL+BOOKとなって、店内の棚に古本を並べます。
バアバの「内藤三重子さんのこと」の著者であるナーヤこと村椿菜文が本を選んで並べていましたが、娘の保育園の関係でしばらくお休みすることになり、代わってNさんとAさんに選んでいただいています。お二人はジイジ・バアバといろんなところで価値観を共有するので、二人が選んだ本の棚を見て、「え!、これ読んでない。」「面白そう!」といった感じで、棚の本をつまみ食いする楽しみが増えました。

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で、今週のつまみ食いは、チャールズ・シミック著「コーネルの箱」でした。
ジョセフ・コーネル (Joseph Cornell、1903年 – 1972年)は20世紀に活動したシュルレアリズムの芸術家のひとりで、アッサンブラージュという、木箱のなかに様々なオブジェを構成して独特な詩的な世界を創りだす手法で「箱の芸術家」として知られ、多くのファンがいます。
1967年にニューヨークのグッゲンハイム美術館で初の大規模なコーネル回顧展が開催され、ジイジは幸運にもそれを見る機会を得て以来のファンなのです。

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彼は生涯のほとんどをニューヨークから出ることなく、20世紀を賑わした多くのシュルレアリストのように奇癖や派手な行動で話題を振りまくこともなく、ひたすらマンハッタンの古道具屋や古本屋を歩き回り、古い書物やポスター、ピンポン玉やガラス壜や人形や細々したジャンクを漁り、自宅の地下室のアトリエにこもって、それらを組み合わせて箱の中に納めて自らの心のなかのユートピアともいえる、詩的で緻密な美の小宇宙を創り続けました。
また、コーネルは古いフィルムのコレクターでもあり、ハリウッド映画のフィルムをバラバラに切り繋いで作品をつくったりもしました。上映される作品は観客の大半にはさっぱり訳のわからない代物でしたが、観客のひとりであったサルバドール・ダリが激怒し、コーネルにつかみかかり、「お前は俺の頭からアイディアを盗んだ!」とわめき散らした、といったエピソードが紹介されていて、彼がある面で20世紀のシュルレアリズムのスーパースターよりさらに先進的であったことを象徴的に物語っています。

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「もしあなたが映画を途中から見ることを愛するなら、コーネルこそうってつけの監督である。映画館に入って、すでにはじまっている知らない映画の場面が眼に飛込んでくる。映像も会話もまったく神秘的、設定もわからずストーリーもまだ全然見えない。そうした瞬間をコーネルは捉える。」という著者シミックの言葉(柴田元幸/訳)は、コーネルの作品と鑑賞者の関係をうまく言い得ています。
狂気、異様、不条理といったシュルレアリズム作品のもつ一般のイメージとは異なって、コーネルの世界はあくまでも静謐、澄み切って、心の奥にしみ込んで、人の感性に美しい音を響かせます。
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by love-all-life | 2013-08-11 20:44 | 文芸・アート | Comments(0)

HAND & SOUL「モノ」がたり 108 <ガラス・ボトル讃>

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昔、理由あってバアバと一緒にオクラホマのロートン(Lawton)に旅したことがあります。アメリカの田舎も田舎、かってはコマンチ族などのインデアンの居住地域で、ゴールドラッシュ時代に移り住んだ白人がつくった街ですが、辺り一帯は草原で野生のバッファローがのんびり寝転んでいたりする、まさに西部劇の世界です。また竜巻の多発地帯でもあります。

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その一画にザ・ミアーズ(The Meers Store & Restaurant)というハンバーガーショップがあります。
ここのテキサス・ロング・ホーンという角長の牛肉のステーキやハンバーガーは地元の人が絶対的な全米一(ということは世界一)と胸をはる店です。店の構えも、内部もフロンティアー時代そのものです、といっても、つまりはハリウッド西部劇のセットそのままということです。客席は太ったジョン・ウエイン、太ったバージニア・メイヨで大盛況です。
この店の定番は直径7インチのハンバーガーで、ジイジ、バアバが二人がかりでも持て余すほどの大きさなので、おいしかった?と聞かれても、実のところ、残さないで食べられるかどうか、隣席のジョン・ウエイン爺さんの目線が気になってゆったり賞味するどころではなかったのですが・・・。

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じゃ、なんでこの店の話をするかと言えば、ジイジ・バアバが、オッ!と顔を見合わせたものがあったからです。
それは、この店ではジュースやアイスティなど飲み物を、指が引っ付く程ギンギンに冷やしたリユースの空き瓶に入れてサービスするのです。大きさもネスカフェの大壜や大型のマグカップくらいあり、これもジョン・ウエイン級ですが、口のところがネジ溝があるのでリユースなんだとわかります。いかにも西部の荒くれ男相手の商売って感じです。そうか、西部開拓時代には鍋ひとつ、ビン一本にしてもすごく大切だったんだろうな、と巧まず歴史に想いを巡らす心憎い演出になっていて、えらくカッコ良く感じられたのでした。

それ以来ということでもなく、以前からガラス瓶が好きで、使用済みのビンはゴミ回収に出す前に選別してリユースをしています。
ジャムやスパゲッティソースやインスタント・コーヒーやワインや香水などの空き瓶、シンプルなフォルムのもの、変ったフォルムのもの、欧文字が彫り込んであるものや、古くて質の悪いガラスビンなどです。
ホームメイドのピクルスやバジルペーストを入れたり、拾った石や葉っぱ、作業道具や小物作品の収納に、中味が見えるし、無用な色もないし、重みもあるし、とても重宝です。
それに一度お役目を終えた後に再びカンバックという空き瓶たちの境遇が、幾分うらやましくもあります。

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The Meers Store & Restaurant : http://www.meersstore.com/menu.html#goldbeer
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by love-all-life | 2013-08-01 18:26 | 「モノ」がたり | Comments(0)