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HAND & SOUL

HAND & SOUL「モノ」がたり(113) 「グランマの手作り人形」

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アトリエ・ショップと称してジイジとバアバが作品を置いている小屋・HAND & SOUL の名前の由来は,バアバこと内藤三重子が毎年彼女の手作り家具や人形の作品展を「HAND & SOUL」のタイトルでやってきたので、それを引き継いだからなのです。
来店したお客さんから「私もこういうステキなもの作ってみたいけど、ワークショップなんかやらないのですか?」と何度も言われていますが彼女はいままで断ってきました。
それは「私のつくるものは私だけのもので、それをマネしてつくることは可能としても、それじゃつまらないでしょ」というのと、「私のつくるものを『ステキ』と感じてくれたとして、その同じ『ステキ』をどのように生み出すかは教えられるものではないの」という理由からです。
世の中にいわゆる「HOW TO」スクールや「HOW TO」ブックが氾濫していて結構人気をはくしているのも、お手本にしたがって自分ではできなかったコトやモノを自身の手で生み出したと感じる楽しみや喜びを提供するからでしょう。でもバアバはそういった真似事に違和感を感じるようです。

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そういうバアバが今回「グランマの手作り人形」という、いわば「HOW TO」ブックをつくったのです。
ジイジとしては「ホーッ、?」という感じでしたが、バアバが昔創刊に関わったリビング雑誌の草分け「私の部屋」からの長年お付き合いのエディターのMさんからの企画ということもあり、またMさんだから「たんなるHOW TOモノはイヤ」というバアバの思いを十分知った上での提案内容だったに違いありません。

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出来上がった本を手に取ってみると、73ページの手軽さながら随分と個性的なHOW TO本です。
特長のひとつは、とてもパーソナルな本だという点です。まずバアバのお人形との出会いから始まって、バアバがお人形とどのようなお付き合いをしてきたかが語られて、たんなるモノづくりから分身づくりの世界に誘われます。
もうひとつの特長は、お手本として提示される人形は玄人がつくったキレイキレイのサンプルではなくて、どれもどこか素人くさく、飾り物的でなく、遊び仲間といった親しみ安さを感じさせ、遊びゴコロが刺激されます。
そしてそのことを一層強く感じさせるのが、つくり方の説明がバアバのイラストと手書き文字で表現されているからでしょう。かっての「私の部屋」の愛読者の方にはきっとなつかしく感じられるに違いありません。 ま、手前味噌はこれくらいにしておきましょう。

まずは書店で手にとってみてください。人形をつくる楽しみ、人形といる楽しみ、そして内藤三重子の『ステキ』の秘密に少し触れることができるかもしれませんよ。

「グランマの手作り人形」内藤三重子
発行所 アップオン
発 売 主婦の友社
1,600円




























by LOVE-ALL-LIFE | 2014-03-17 15:45 | 「モノ」がたり