HAND & SOUL「モノ」がたり(115) 「コルク栓で遊ぶ」
金曜日のHAND & SOULでアート本やチルドレンブックなどのミニBOOK SHOPをしていただいているNさんからのお勧めでワークショップをやることになりました。
お相手はNさんのお仲間、場所はJR川口駅近くの小ぢんまりしたカフェ&レストラン。
発端は、HAND & SOULに展示してあるワインのコルク栓を利用したリースをNさんが見て、お知り合いのカフェ&レストランにコルク栓ならたっぷりあるから、それでワークショップをしませんかというお誘いでした。
ワークショップの当日「寅さん」よろしく材料や道具一式をかばんに詰め込んで会場に行ってみると生徒さんは8人。
いずれもモノづくりになみなみならぬ興味と経験の持ち主らしき面々に、これはいい加減なことはできないぞと、いささか緊張。
作業は、ボール紙の台紙にコルク栓を輪状に貼りつけてリースのベースとし、松ぼっくりやドングリ、唐辛子、貝殻など身近の自然素材を、グルーガン(接着用器具)などで、思い思いの工夫をこらして貼付けて行くのです。
20個ほどのコルク栓で輪を作るのにコルクをひとつづつ削る作業が意外と手間取りましたが、8人8様のリースを仕上げることができました。
予定の2時間を大分オーバーしてしまったので、もうひとつ用意していたコルクの魚はやめようかと思ったのですが、みんなの「やるー!」という声に励まされて頑張りました。
こちらは、一個のコルク栓に目と尾ひれをつけてお魚をつくる作業です。目玉は裁縫の待ち針の頭を白く塗り、フェルトペンで黒目を入れます。尾ひれは薄いブリキ板をカットしてコルクに差し込むと不思議とどれも魚に変身するのです。コルク栓が意外と短時間でかすかにワインの残り香をまとったお魚に仕上るので生徒さんたちには好評でした。
人間の本質はモノをつくる動物であるとして「ホモ・ファーベル(作る人)」と呼んだのはフランスの哲学者ベルグソンですが、モノづくりをしている人の表情は、夏休みの自由工作に取り組む小学生も、人間国宝のマイスターも一様に幸せに満ちた充実感を現します。
今回のワークショップの面々にも幸せそうな達成感を看取ったような気がしたのは、手前勝手な思い過ごしかな。
by LOVE-ALL-LIFE
| 2014-09-03 08:55
| 「モノ」がたり